アテ（档）
能登ヒバ
WHAT is ATE?
アテ（档）とは？
- ヒノキ科アスナロ属の常用針葉樹「ヒノキアスナロ（Thujopsis dolabrata var. hondae）」の能登地方の呼び名
- 北陸から東北地方の主に日本海側に分布し、能登半島では漆器木地や屋根板の材料などとして、江戸時代中期から造林されてきた林業樹種
- 石川県の「県木」として昭和41年（1966年）に指定
WHAT is NOTOHIBA?
能登ヒバとは？
- 製材した「アテ」のこと。
- 防腐・抗菌作用のある「ヒノキチオール」を多く含む
- 伝統的な工芸品から建築物、建築材や家具材として様々な場面で使用
- 近年は、清涼感あふれる香りと木目の美しさ、抗菌性や防虫性等の特性を活かして、調理器具やカトラリー、寝具や楽器、エッセンシャルオイル等、様々な生活シーンを彩る製品が開発
Differences with HINOKI
ヒノキとの違い
能登ヒバの学名がヒノキアスナロであることから、「能登ヒバ」はヒノキの一種とみられることがあります。
実際、ヒバはスギやヒノキと同じくヒノキ科に属する樹種になります。しかし、スギはスギ属、ヒノキはヒノキ属に属するのに対し、ヒバはアスナロ属に属します。
能登ヒバの特徴であるヒノキチオールは実はヒノキにはほとんど含まれておらず、能登ヒバはヒノキに比べて殺菌力や抗菌力が強く耐久性に優れていることがわかっています。
| 能登ヒバ | ヒノキ | |
|---|---|---|
| 辺材の色 | 淡黄白色 | 白色 |
| 心材の色 | 淡黄白色 | 淡紅色 |
| 気乾比重 | 0.41g/㎤ | 0.41g/㎤ |
| 材の特徴 | 耐久性が高い 水湿に強い 抗菌・防虫性が高い | 耐久性が高い 水湿に強い |
| 葉の形 | ゴマ粒の鱗状小葉が集まっている | スイカの種くらいの鱗状葉が集まっている |
| 樹皮 | 薄く短く縦に割れたような感じ | 縦に長く割れ浮いたような感じ |
能登ヒバ
ヒノキ
アテの種類
アテにも様々な種類があり、大きく分けて5種類存在します。
- マアテ
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主な分布地域：輪島市、門前町
樹皮の特徴：暗褐色で厚い、ねじれやすい
材質の特徴：堅く耐久性が高い、大径木も多い、水湿に強い
主な用途：建築材の土台や構造材、輪島塗りの木地
- クサアテ
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主な分布地域：穴水町
樹皮の特徴：灰褐色でスギに似た印象
材質の特徴：柔らかく加工しやすい、やや耐湿性に劣る
主な用途：外壁材や内装材
- カナアテ
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主な分布地域：能登全域
樹皮の特徴：独特な斑点が見られる
材質の特徴：成長が過度に遅いため造林は少ない、意匠的な美しさがある
主な用途：玄関ポーチや床柱など意匠的用途
- エソアテ
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主な分布地域：七尾市
樹皮の特徴：赤褐色を帯びており、白色の斑紋を持つ
材質の特徴：成長が遅く樹幹の断面が不整形、材質は鉄のように硬く耐久性が高い
主な用途：建築材、造船用材
- スズアテ
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主な分布地域：珠洲市、能登町
樹皮の特徴：赤褐色を帯びており、白色の斑紋を持つ
材質の特徴：水質に強く、耐久性が高い
主な用途：建築材